第一部:おしえて!アルファギーク─エンジニアが幸せになる方法

2009年5月23日(土) 秋葉原UDXで開催された
エンジニアの未来サミット 0905
に行ってきた。このイベントは今回が二回目の開催で、
第一回は2008年9月13日(土)だった。


まずは、パネラー・モデレータの方、技術評論社さん、パソナテックさん、有意義な時間を
ありがとうございました。「当選できてよかったぁー」と思いながら参加させていただきました。


内容的には、すでにレポートを公開されている方々がいらっしゃいます。
要点が押さえられていたり大変詳細にまとめられていたり、素晴らしいと思います。


酒と蕎麦と IT と -> 「エンジニアの未来サミット 0905」私的不完全議事録
コンデンサの隣からひとこと -> エンジニアの未来サミット0905 前半感想
niwaka diary -> 「エンジニアの未来サミット0905」ログ
79さん@blog -> 「エンジニアの未来サミット 0905」に行ってきた感想
GoTheDistance -> エンジニアの未来サミット0905に行ってきた
エンジニアの未来サミット 0905 エンジニア・サバイバル にいってきた -> みーと@肉になるメモ

というわけで、会場で繰り広げられた議論の内容は上記引用サイト様を
ご参照いただくとして、ここでは一学生である私の感想を記録しておきます。


まず、第一部の最後に質問させていただいたのですが、多少ビビっており
何をしゃべったか一部覚えておりません。自分の言葉について、他の方のレポートを
読んで「あー、自分はこういう訊きかたをしたのか」とか思ってしまった次第です。


んでもせっかく当選して会場に来ることができたんだし、
何でもいいから質問してみよう!と思って質問した内容がこれですね↓。

ここ2年ほどIPAフォーラムを見ていると、学生側とパネラーとの間に
すれ違いが生じているように思う。
例えば、学生が
「(学校で学ぶことが役に立たないなら、)自分たちは何のために学んでいるのか」
と訊いたことに対して、
「資格を取れば手当てがもらえる」とパネラーが答えるなど。
今回、自分の就職活動で色々な規模のIT企業(SIer)をまわり、そこで質問などをすると、
やはり学生−企業間でミニIPAフォーラムのような同様のすれ違いがあるように感じた。
この二極化された構造の原因は何か、今後解決されていくのか。
あと、情報系の学校の存在意義や、学生がすべきことは何か。

なんというか、学校で学ぶ情報処理技術が(内容的にもレベル的にも)実務に
直結していないということもわかるし、SI企業で受託開発に従事するにあたっては
必要となる顧客業務の知識が学校ではほとんど得られないというのも確かです。
Javaだ.NETだの文法やら仕様やらを知っていることよりも組織の一員として
しっかり機能すること(=コミュニケーション力やマネジメント力)の方が
大事だというのも納得できます。
「天才プログラマのように技術を極めるのであればそれを生かす道に行くべきであって,
 企業に入って大型システムを開発するのはもったいないか向いてない」
というIPA西垣氏の言葉ももっともだと思う。


それならそれで、なぜそもそも企業-学生(というか教育機関?)間のすれ違いが
おきているのか、今後解消される見込みはあるのか、学生は学校で何をしたら
良いのかを、IPAフォーラムとは毛色の違うパネラーの方々に訊いてみたい
というのが質問した意図でした。


お答えいただいた感想。


まず、ちょっと「質問の真意を伝えられなかった気がする」です。
ちょっと例えで出したつもりの資格の話を予想外に多く拾ってくださって、
途中「資格は有用かどうか」みたいになっていたような。そんなに資格がどうという話をする
心積もりじゃなかったので、自分の質問の下手さを感じました。
会場内にはもっと他にも質問したい人がいらっしゃったと思いますし、
もっと的確に質問の意図を伝えられたら、もしかしたらより有効に時間を
使えていたかも知れないと思うと、申し訳ない気持ちでした。


さて、それでもパネラーのみなさんのお言葉からはたくさんの刺激や納得をいただきました。


まず、よしおかさんの「成功する人じゃなくて、失敗しない人が評価されるんですよ」
という言葉に、あ、なるほどとストンと納得するものがあった。
これは奇しくも、第二部で「こういうエンジニアはダメだ」というお題のときに
Dankogai氏が話した「失敗しないやつを出世させるような人はダメだ」という言葉を聞いて
よしおかさんの発言とリンクするものを感じ、印象深かった。


次に、谷口さん(みんな残糞感いいすぎですよw)の
「なんとなく大学いってなんとなく勉強してきた人より、
(学歴や資格がなくても)目的を持って勉強してきた人を評価したい」
といった回答は、自分の認識と合致するものがあり、心強く感じた。
というか本来そうあるべきだ、と思う部分もあるのだが、実際にある程度
大手企業になると書類落ち=学歴落ちなんて当然あるわけですよね。
だから、「あのライブドアのにぽたんがそう言ってくれた」ということに
大きな価値を感じました。


楠さん。
楠さんは、御自身のブログ「雑種路線でいこう」で正にIPAフォーラムについて
言及しておられたのを知っていたので、今回の質問はぜひしてみたかった。
そして、御自身が大学で教鞭をとっていることも踏まえて答えていただいた。
「自分も大学で教えているが、目指すものや頑張り方を学生に教えるのが大切だ。
 学生が将来を考える材料が少ない。」
というようなことだったと思う。私の意図に対してガッチリと向き合った答えだと感じました。
自分は大学卒業後、専門学校に入って現在勉強しているが、
確かに目指すものや頑張り方を教えてくれる教授・講師は少ないと思う。
みなさん教育に情熱を持っていないわけではないのだが、どうしても
教科書的・体系的な知識の習得が充実していく傾向にあり(というより
それが学校教育というものだと思いますが)、人生哲学を教えてくれるような
先生というのは大体「名物先生」ですね。名物扱い。つまり、少ない。


最後、ひがさん。
IPAフォーラムは○○がどういうものかを知る場所なんですよ」と。
このストレートさにはやられた。大いに笑ってしまった。